フェイスリフトと聞くと、顔を自分の好きなように変えて、若作りを楽しむのだろうというイメージを持っている人がいます。確かに、後半部分の、若作りを楽しむというのは正解です。けれども、フェイスリフトは美容整形ではないので、好きな顔つきに変えてもらうというのは、正しくありません。それは、整形の方にお任せする分野です。もちろん、皮膚のたるみを伸ばしたり、目元のふくらみを解消したり、目のくぼみを戻したりすると、ある程度顔が変わります。特に長い間そういう状態に自他共に慣れてしまっている場合は、美容整形をしたのだなと疑われても仕方ありません。けれども、それは、正しい表現としては、フェイスリフトでかつての自分の顔に少し戻っただけのことなのです。人間は、子どもの頃の顔から、その輪郭を残しながら、少しずつ大人の表情になっていきます。ある年齢で突然大きなほくろが顔の真ん中に現れたり、ニキビでおでこが月面状態になったりと、人生はそんな簡単なものではないということを思い知らされる体験も通り越しながら、大人の顔というものになっていくのです。そして、坂道を下りに入ると、次第につやや張りが失われていきます。その失われたものを出来るだけ取り戻すというのがフェイスリフトなのです。
